インプラント治療とは
インプラントとは、歯を失った場所の顎の骨に穴を開け、チタン製の人工歯根であるインプラント体を埋め込んで人工歯を取り付ける治療法です。治療後はインプラント体と顎の骨がしっかりと結合しており、噛む力が衰えにくく、硬い食べ物も安定した噛み心地を生み出してくれます。また、被せ物にはセラミックを主に使用し、天然歯に近い自然な見た目を作り出せるのです。
インプラント以外にも、入れ歯やブリッジなどの治療法がありますが、それぞれにメリット・デメリットがあり、患者さんの症例に適した治療はそれぞれ異なります。
当院では患者さんの症例やご希望に合わせて、インプラントを含めてどの治療法が適しているかを判断してまいります。
こんな方におすすめ
- 歯が抜けた・欠けてしまった
- 入れ歯だと噛みづらい
- 自分の歯のように咀嚼したい
歯が抜けた・欠けてしまった方
欠ける・抜けた具合により対処方法は異なっています。
とにかく大切なことは折れた歯を流水下で軽く洗い牛乳や生理食塩水、精製水、歯の保存液、ご自身の唾液に入れすぐに歯科医院を受診してください。損傷がひどい場合でもインプラントで対応することも可能です。
※折れた歯は細菌が入ってしまい使えないことも多いのでお持ちいただいても必ずしも使えるとは限りません。
入れ歯だと噛みづらいという方
入れ歯の大きなデメリットは、バネによって入れ歯の両隣にある歯に負担がかかってしまうことです。咬むたびにバネを通して両隣の歯に振動や荷重がかかり、それが長期間続くことで健康な歯にダメージが及びます。また、入れ歯のお手入れがきちんとできていないと、口腔内に合わなくなってしまうことも。入れ歯がお口にピッタリ合わないと咬みにくいだけでなく、歯と入れ歯の間に食べカスが入り込み、それが虫歯の原因になってしまうこともあるのです。
自分の歯のように咀嚼したいという方
インプラントの最大のメリットは、入れ歯で感じていた食事の際の違和感から解放され、より食事を楽しむことが出来ることです。天然歯で噛む力が100%だとすると、入れ歯では30%程度だといわれています。粘膜に吸着している入れ歯だと必然的に噛む力が弱くなります。
一方で、インプラントだと骨にしかりとボルトが埋まっているので自分の歯のように噛むことができます。人生の中の食事の機会も睡眠時間同様、限られており、とても貴重な時間です。食事はストレス解消にも繋がる精神的にも大切な生活行動です。インプラントで自分の歯と同じようにしっかり噛み、食事を楽しみませんか。
当院のインプラント治療の特徴
豊富な治療経験を基にした、より丁寧で不安のない手術
当院のインプラント治療の経験年数は約20年に上り、これまで数多くの症例を手掛けてきました。
豊富な経験を基にした治療計画を立て、一人ひとりに合った治療をご提供いたします。
他院でインプラント手術を断られた方も諦めずに当院にご相談ください。
品質への
こだわりCT撮影で
立体的に把握ガイド
サージェリー
システムの使用インプラント
治療支援
システムの活用
品質へのこだわり
当院では、安全で安心のインプラント手術をするために「Zimmer社」や「カイマンデンタル社」、「オステム社」のインプラントを採用しています。さまざまな症例や骨のタイプにより、患者さんに最適なインプラントをご案内します。他院で断られた方や、不安なことがあった方、まずはご相談ください。
CT撮影で立体的に把握
インプラント治療では、あごの骨がどういう形態になっているかを立体的に診ることが欠かせません。
従来のレントゲンでは2次元の平面画像しか得られませんが、CTを用いると3次元の立体画像が得られ、平面画像ではわからなかった歯や、あごの骨の詳細な立体構造神経の位置などを精度高く把握することができます。そのため当院では手術前にCT撮影をお願いしています。
ガイドサージェリーシステムの使用
ガイデッドサージェリーシステムとは、CT撮影によって得たデータをもとに、テンプレートを作成してそれを手術で使用するシステムです。専用のプランニングソフトを使ってシミュレーションを行うため、インプラント挿入時の精度を高めることを可能にします。骨や神経の位置を3Dで確認しながら、インプラントの埋入位置を決めることができるので、周囲を傷つけるリスクを減らします。
インプラント治療支援システムの活用
当院では、インプラント手術支援システムの日本トップシェアである「アイキャット社」のLandmark Systemを採用。撮影したCTデータをコンピューターで解析することにより、一歩進んだ安心・安全な手術を実現しています。
Landmark Systemとは、大阪大学歯学部での研究成果を元に設立された株式会社アイキャット(iCAT)が開発した、診断から手術までをトータルにサポートする、最新のインプラント治療支援システムです。
インプラント治療の流れ
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CT撮影
従来のレントゲン撮影では正確に把握することが難しかった、あごの骨の詳細な立体構造や神経の位置などを精度高く把握するために、CT撮影を行います。
撮影は数秒間で痛みもありません。CT撮影による被ばくについて
あごのCT撮影は被ばくを伴いますが、自然界で1年間に受ける被ばく量よりも小さく、確実で安全な治療のために非常に有効です。(※全国歯科大学・歯学部附属病院診療放射線技師連絡協議会ホームページ、資源エネルギー庁ホームページ、原子力・エネルギー教育支援情報提供サイトより一部改変引用)
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診断・治療計画
撮影したCTデータを専用のインプラントシミュレーションソフト『LANDmarker』に取り込み、患者さんのあごの骨の硬さや形、神経の位置などを詳細に確認しながら、インプラントの最適な埋入位置を診断します。
診断後には『LANDmarker』を用いて分かりやすく全体的なインプラントの治療計画をご説明しますので、十分にご納得いただいた上で治療を進めていくことが可能です。 -
手術
診断した結果を元に手術を行います。
より安心・安全な手術を実現するとともに手術時間を短縮し、患者さんの負担も軽減します。
Step.1~3によって、リスクを軽減した上で最適な位置にインプラントを埋入でき、天然歯の代わりや義歯の土台として、インプラントが持つ機能を最大限引き出すことが可能になります。
インプラントの注意点
- 外科手術が必要になるため、患者様に体力的な負担がかかります。
- 段階的に治療を進めていくため、治療期間が長くなります。
- 見た目や噛んだ時に違和感を覚えることがあります。
- 保険診療ではないので、治療費が高くなります。
- 術後に痛み・腫れ・出血・合併症を伴う可能性があります。
- 術後も定期的なメンテナンスをしないと、機能が落ちやすくなります。
- 処置した個所に食べ物が詰まりやすくなります。
メインテナンスの重要性
「インプラント治療後=終わり」と考え、ホッと気を緩められる方が多いと思います。しかし、実際にはインプラント治療が終わった段階で新たなスタート地点に立っています。メインテナンスというスタート地点です。インプラントは丈夫です。しかし、人工物には変わりません。天然歯と比べると劣ることは明白です。天然歯でもしっかりとメインテナンスをしないと虫歯・歯周病になるのですから、人工物であるインプラントはより配慮し、メインテナンスをしなければなりません。定期健診とブラッシングなどのセルフケアを怠ると、インプラント周囲炎などのトラブルが起こり、インプラントだけでなく、周りの健康な歯にも影響がでます。インプラント周囲炎は治療が難しく、治療を続けても改善されない場合はインプラントを抜かなくてはいけない場合もあります。
インプラント治療が終わっても定期検診、日々のメンテナンスを怠らずにお口の中を清潔にすることを心がけましょう。